冬至とは24節気の一つで、1年で夜が最も長く昼が短い日です。冬至は天文学的にいうと、太陽の黄経(こうけい)が270度に達する日で、太陽が一番南にある状態です。そのため、北半球では1年中で昼がいちばん短く、夜がいちばん長くなる日を意味します。
冬至の別名は「一陽来復(いちようらいふく)の日」。
中国や日本では、冬至は太陽の力が一番弱まった日であり、この日を境に再び力が甦ってくるという前向きな意味合いを含んだ言葉なのです。冬至を境に運も上昇するとされているので、かぼちゃを食べて栄養を付け、身体を温めるゆず湯に入り無病息災を願いながら寒い冬を乗りきる知恵とされています。
冬至には「ん」のつくものを食べると「運」が呼びこめるといわれています。にんじん、だいこん、れんこん、うどん、ぎんなん、きんかん……など「ん」のつくものを運盛り といい、縁起をかついでいたのです。運盛りは縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗りきるための知恵でもあり、土用の丑の日に「う」のつくものを食べて夏を乗りきるのに似ています。
運盛りの食べものに「ん」が2つつけば「運」も倍増すると考え、それら7種を「冬至の七種(ななくさ)」と呼ぶことがあります。
【冬至の七種】
- なんきん:南京、かぼちゃのこと
- れんこん:蓮根
- にんじん:人参
- ぎんなん:銀杏
- きんかん:金柑
- かんてん:寒天
- うんどん:饂飩、うどんのこと