更年期になると続発する、これまでになかった手指のトラブル。
それは女性ホルモンが関係している場合があります。
女性ホルモンのエストロゲンには手指の関節や腱のまわりにある滑膜という組織の腫れを抑える働きがあります。
しかし、エストロゲンが減少する更年期になると、この働きが低下し、滑膜が腫れて滑膜炎が起きやすくなります。すると靱帯(じんたい)がゆるんで関節がグラつき、軟骨が摩耗するため、手指のトラブルが起きやすくなるのです。
更年期に多い手指のトラブルは原因によって2つのタイプに分けられるます。
ひとつは手指の関節の軟骨がすり減って関節が変形する“変形性関節症”タイプで、へバーデン結節、ブシャール結節、母指CM関節症などがあります。
もうひとつは“腱鞘炎(けんしょうえん)”タイプ。ばね指、ドケルバン病、手根管症候群などがあります。
放置すると進行することもあり、生活の質も下がるので早めの対策が肝心です。
エストロゲンを増やす食べ物は無いですが、エストロゲンに似た働きをする植物性成分といえば、古くからよく知られているのは大豆イソフラボンです。 納豆や豆腐、味噌、しょうゆなどの大豆食品に含まれるフラボノイド(植物由来の生理活性物質)の一種で、肌や骨の健康、生活習慣病予防にも毎日十分に摂ると良いと言われています。
歳を重ねると、色々不便なことが起きて来ますが、原因がわかれば対応できますね。