股関節が痛い人が少なくありません。
日常生活において、歩くときはもちろん、ただ立っているときや座っているときでさえも、股関節にはある程度の重さがかかっています。しかも股関節にかかる負担はさまざまな方向からなので、他のどの関節よりも酷使されている関節と言えることができます。
股関節にかかる負荷は、歩いているときは体重の3〜4倍、階段の上り下りでは体重の6〜8倍。運動不足などで筋力が低下している場合はもっと大きくなってしまいます。
股関節の主な動き6種のうちで日常生活で一番多く使われるのが「屈曲する動作」です。屈曲の動作で主に使われるのが大腰筋と腸骨筋。これら2つの筋肉を合わせて腸腰筋と呼びます。
腸腰筋は、股関節の屈曲時に収縮する以外に背骨と骨盤を支える役割もしていて、立っている時や座っている時も常に収縮しています。つまり、腸腰筋は緩まる時間よりも収縮している時間の方が長い筋肉と言えるのです。
腸腰筋が収縮ばかりしていると股関節の安定感は低下し股関節の詰まり感の原因になります。